会長あいさつ

昨年5月、静岡県P連総会において会長に選任していただいてから1年が経ち、任期の2年目を迎えることとなりました。この1年、静岡県P連を支えてくださったすべてのみなさまに心から感謝申し上げます。

昨年5月以降、学校での子どもたちの生活や学校行事もコロナ前と同様に行われるようになりました。その一方で、コロナ禍によって自粛を余儀なくされた約3年という月日は、コミュニケーションをとりたくてもなかなかとれないもどかしさの中で、人間どうしのつながりが薄まってくるとともに、保護者のPTA活動に対する関心も薄まってきた時間であったようにも思います。

そのような中でも、各地区P連、そして各小中学校のPTAでは、コロナ前の活動を元に戻す取組み、また、コロナ前の活動を見直してコロナ後の状況にあわせた新たな活動を行うというスクラップ・アンド・ビルドの取組みが行われてきました。

静岡県P連でも、コロナ禍においてストップしていた活動を順次再開するとともに、その内容の見直しに努めてきました。その中で、特に重視したのは、昨年度から今年度にかけての活動方針の中にもサブタイトルとして掲げた「コミュニケーションを重ねて新しいPTAの形を創り出そう」という点です。

例えば、年2回行われる「地区P連会長・家庭教育委員長研修会」は、従来は講演会形式を変更し、身近な問題を保護者という視点を超えて語り合うというコンセプトで実施いたしました。また、各地区P連のみなさまの声を直接お伺いしたいという思いから、昨年度は、いくつかの地区P連の会議に参加させていただくなど、試行的な取組みも行わせていただきました。

もっとも、昨今の報道等を見ると、PTA活動に対する疑問や批判も強く寄せられています。その中には、コミュニケーションがうまくとれないことが原因となり、PTA活動に対する理解が十分に得られていないと思われるものも少なくありません。そうであるからこそ、こうした声と正面から向き合ってコミュニケーションを重ねながら、PTA活動の意義を共有していくことが何よりも重要だと考えています。

また、よく県P連は「上部団体」だという声を耳にいたします。しかしながら、県P連は、あくまで静岡県PTA「連絡」協議会であって、文字通り各地区P連をつなぐ役割を演じる組織であり、地区P連や各小中学校のPTAの上部に位置する団体ではなく、いわば、「コミュニケーションの輪」を創る中心に位置するものです。本年度も、このことを強く意識しながら、各地区P連のみなさまと手を取り合って、活動していく所存です。

そのために、本年度は、主に次の4点に取り組みたいと考えています。

第一に、静岡県P連の活動内容、さらのそのあり方そのものの見直しです。役員や理事の負担軽減を含めて、活動に参加しやすい環境を整備してまいります。

第二に、静岡県P連の財政の立直しです。少子化の進行に伴う会費収入や県P新聞購読数の減少等により、財政は非常に厳しい状況に置かれています。そこで、経費削減に真剣に取り組むとともに、持続可能な活動のあり方を真剣に議論してまいります。

第三に、静岡県P連の運営に、PTA会員のみなさまの率直なご意見を反映することです。具体的には、各地区P連に積極的にお伺いして、できるだけ多くの方の生の声をお聞きし、問題意識を共有したいと考えております。そして、その声を集約して、静岡県下の保護者の代表として、静岡県にもしっかりお届けしたいと考えています。

第四に、静岡県P連の活動の可視化です。まずは更新が滞っていた静岡県P連のホームページのコンテンツを充実させ、更新の頻度も上げてまいります。また、県P新聞の内容についても、県P連の活動がわかりやすく伝える工夫をするとともに、本年度からは一定の期間が経過した後にWEB公開もしていくつもりです。


私に残されたあと1年の任期の中で、静岡県P連の改革を実現し、何よりも子どもたちが笑顔で楽しく過ごすための環境を作るために、精一杯努力していく所存です。これからもみなさまとともに何ができるかを一緒に考えてまいりますですので、どうかご支援をいただければ幸いです。