「浜松大会中止」に寄せて

「浜松大会中止」に寄せて

 静岡県PTA連絡協議会 会長 今釜 伸也
 
令和2年1月15日、新型コロナウイルス感染症患者が日本で初めて確認されました。急激な感染症の拡大により世界中でパンデミックの状況に陥り、今なお感染拡大を抑え込めずにいます。教育現場においては、3か月に及ぶ休校措置がとられ、当たり前のように流れていた時間が止まり、「前例踏襲」が難しい状況を経験することとなりました。子どもたちや保護者の皆様におかれましては、突然の通知や報道に多くの戸惑いを感じられたことと思います。しかしながら、普段いない保護者が自宅にいることにより家族とのコミュニケーションを有意義に過ごした方も多く、悪いことばかりではありませんでした。

そうはいっても、学校や企業、社会全体への影響は大きく、あらためて、学校が全ての県民にとって重要な役割を担っていることを痛感しています。学校教育を支え、児童生徒の福祉や健全育成に取り組むPTAや保護者にとって、また地域社会において、これまで以上に相互理解と協力の必要性を感じておりました。
しかし、ひとたび周りの児童に感染者が出ると、保護者がうろたえ情報をSNSで拡散するなどとても子供の模範とは言えない状況が生まれてしまいました。それを子供が見て、子供同士で情報が漏れないよう口外を誓い合うなど、よほど子供の方が冷静で他人を思いやる気持ちをもっていることを目の当たりにし、まさに「子どもから学ぶ」ことを実感いたしました。

このような出来事を鑑み静岡県PTA研究大会は、「やらまいか精神」の地 浜松市から、28万人にせまる静岡県のPTA会員に向けてライブ発信を計画しておりました。しかし、年明けの感染の急拡大と、それに伴う社会情勢等を受けまして、PTAという団体の性質上、万が一にも感染者を出すことは許されない、また周囲に不安を抱かせることもできないということを最優先に考え、断腸の思いですが中止を決断するに至りました。
 
令和元・2年度の2年間は、
「家庭・学校・地域が協働して子どもを育てるPTA活動の推進」
~PTA活動の未来像を研究しよう~のテーマの中で、無理なく参画する持続可能なPTA活動を目指してきました。今回の中止の判断は無理なく参画するPTA活動という意味において、間違っていないと固く信じております。
静岡県PTA連絡協議会は、今後も児童生徒のよりよい環境づくりに「今できる事を精一杯やる」の保護者団体として、各市協議会や単位PTAの皆様と一緒に取り組んで参ります。

結びに、本大会の実現に向けて精一杯の協力をささげてくれた浜松市PTA連絡協議会、研究実験を担っていただいた下田市立稲梓小学校PTA、掛川市立和田岡小学校PTA、浜松市立東部中学校PTAの皆様、ここに厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。
新型コロナウイルスとの戦いは未だ予断を許されません。これからも皆様の変わらぬご多幸とご健康を祈念いたします。
 

研究実験委嘱PTA 発表動画

3校の研究発表が、動画でご覧いただけます
ぜひご視聴ください

(参考資料)令和2年度 研究実験委嘱PTA発表資料(各単位PTAに1冊ずつ配布)
      P10 ~  


【発 表 校】 下田市立稲梓小学校PTA

【指定領域】 7.<地域連携>

【研究主題】 歴史の街下田から広げる国際理解

【発表動画】 こちら からご覧ください (YouTubeに移動します)


【発 表 校】 掛川市立和田岡小学校PTA

【指定領域】 9.<学校教育への協力>

【研究主題】 児童会活動と連携したPTA活動

【発表動画】  こちら からご覧ください (YouTubeに移動します)



【発 表 校】 浜松市立東部中学校PTA

【指定領域】 8.<多文化共生>

【研究主題】 コロナ禍だからこそできる、全生徒に寄り添った活動を!

【発表動画】  こちら からご覧ください (YouTubeに移動します)